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現況調査報告書

●なにがわかる?●


不動産競売にかけられることが決定したのち、裁判官の命を受けた執行官が現地に赴き、その不動産を調査した様子をまとめたものが「現況調査報告書」です。競売の申し立て時には、不動産の登記簿謄本が裁判所に提出されますが、不動産登記簿に記載されている不動産の状況が現状と異なっていることも少なくありません。
「現況調査報告書」には、その物件の住所や形状、建物の種類・面積などに加え、その物件の見取り図及び写真も添付されています。
また、占有者についても「現況調査報告書」には「占有者及び占有状況」として記されているので、そこは注目すべきところです。占有者の有無はもちろん、いた場合の占有期間、占有の根拠となる権利、その権利が買い受け後にも引き続き持続するものかなどといった重要な情報をここから得ることができます。占有者と所有者の間柄を含む基本情報から、賃料や光熱費は誰が払っているのかといったこともわかります。



    ●特にチェックすべき項目●


    このように「現況調査報告書」には、その物件の基本情報ともいうべき重要な情報が記載されていますが、必ずしも正しいとは限りません。「占有者及び占有状況」の欄には、「土地所有者」と「その他の者」という選択肢があります。「土地所有者」であれば、それはその物件の持ち主=債務者なので特に問題はありませんが、「その他の者」に印がついている場合は要注意です。暴力団関係者など悪質な占有者がいる可能性があり、法外な立退き料を請求される場合があります。
    また、「下記以外の建物(目的外建物)の欄がチェックされているのも要注意。その土地上に競売の対象となっていない物件があることを意味しています。この場合は、所有者以外の権利者がいる可能性が高いのです。
    「執行官保管の仮処分」の有無も重要です。「ある」がチェックされている場合、物件を巡る訴訟や調停がおこなわれていて、占有者の転移が禁止されるということもあります。この仮処分は、不動産競売がおこなわれ、売却が終了したあとにも有効なので特に注意する必要があります。

    ●「現況調査報告書」の重要性●


    「現況調査報告書」によって、物件の価格の根拠となる権利関係が認定され、評価人はそれをもとに価格を評価し、評価書を作成します。またこの評価書をもとにして裁判所は、「売却基準価格」を決め、「物件明細書」を作ります。不動産の引渡し命令の申し立てがなされたときに、その命令が認められるものであるかどうかを決定する判断材料でもあります。


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